家を新しく購入するときに、建売の住宅を選ぶか、注文住宅を選ぶか、
また、既に家をお持ちの方は、立て替えるかリフォームするか、大きな選択肢で迷っている方が多くいらっしゃいます。
この記事では、新築かリフォームか、建売か注文住宅か・・・というお悩みにフォーカスし、それぞれのメリットを比較しながら、
大手ハウスメーカーで営業をしていた経験をもとに、決め手にしたいポイントを解説しています。
住宅購入を検討している方の参考になれば幸いです。
目次
手頃な建て売り住宅とこだわりの注文住宅
ハウスメーカーの営業マン時代に担当したお客様は、
住んでいる家を建て替える方がほとんどでした。
しかし、なかには土地を買って新築で家を建てる方もいらっしゃいました。
建売住宅と注文住宅それぞれのメリット
建て売り住宅のメリットは、予算が比較的安く済むことです。
加えて、家族の人数にピッタリ合った土地と建物を選びやすい点も挙げられます。
一方、注文住宅のメリットはといえば、オンリーワンの家を建てられることです。
ロフトを作る、天井を高くする、吹き抜けを作る、窓を大きくするなど、
施主様の細かな要望に応えられます。
家を建てるときに、どれだけ自分のこだわりを反映させられるのか？
なるべく反映させようと思うなら、これは注文住宅しか選択肢はありません。
予算とこだわり
当然、こだわりの内容によって予算の金額も大きく変わります。
しかし、予算よりもこだわりを優先するほうが、
その人にとって居心地の良い家づくりにつながることは多々あります。
しかも、注文住宅なら自分のこだわりが少しずつ形になっていくプロセスを楽しむこともできます。
オンリーワンの家づくりなら、建て売りよりもこの過程がもっと楽しめます。
実際に建築が始まれば、毎日現場に足を運んで
ご自分の理想が形になっていくところを見てみたくなると思います。
新築の注文住宅と土地探し
注文住宅を新築で建てるときには大変なこともあります。
それは、土地探しです。
建てたい間取りの家に見合った広さと住環境の揃った土地を、
希望する地域で探すことは簡単ではありません。
間取りの構想が細かいところまでしっかりと固まっていても、
土地探しに難航し、いつまでも家が建てられないということもありえます。
新築注文住宅の成否は、土地探しをどれだけ一生懸命できるかにもかかっているといえるでしょう。
注文住宅と建売住宅で悩んでいたお客様のエピソード
ある日、住宅展示場に来られたそんなお客様から、
こんなご相談を持ちかけられました。
「今住んでいる官舎から近々出なければならなくなったので、
２年以内に家を建てることを考えています。
土地はまだ購入していませんが、
間取りだけは細かく決めてありますので相談に乗ってください」。
このお客様は間取りに対して強いこだわりを持っていらっしゃいました。
しかし、その間取りを実現するためには、
ある程度の土地の広さが必要でした。
お客様は理想的な土地がなかなか見つからなかったこともあってか、
建て売りと注文住宅のどちらにするかで最後まで悩んでいたのが印象的です。
結局、土地探しも含めて、私が家づくりにご協力させていただき、
注文住宅にすることが決まりました。
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注文住宅を建てる場合、複数の業者を比較することはとても重要です。注文住宅は一点もの、オーダーメイドの商品です。定価という概念はほとんどありません。つまり、「自分の条件で家を建てたらいくらになるのか？」というのは、他の住宅メーカーと比較して見積もりを取らないとわかりません。必ず見積もりを比較して取得しないと、値段を知ることは困難です。知らずに決定を下すことは何も持たずに狩りにでるようなものです。
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建て替えとリフォームのどちらを選ぶか
ハウスメーカーの営業マン時代には、
神奈川県の南部や東京都の世田谷地区、埼玉県などのお客様と
お付き合いさせていただきました。
そこで出会ったお客様は、
もともとお住まいだった家を建て替える方がほとんどでした。
しかし、迷わずに建て替えを選んだ方よりも、
リフォームとのメリットデメリットを比較しながら、最終的に建て替えを選んだ方のほうが多いという印象です。
建て替えとリフォームで迷った時の決め手！3つのポイント
リフォームと建て替えのどちらを選ぶかは難しい問題ですけれど、
建て替えを選ぶ決め手は以下の３つであると考えます。
１）家の間取りを大幅に変更するとき
間取りの変更方法には改築、増改築とあります。
しかし、大幅に間取りを変えてしまうのであれば、
改築よりも建て替えのほうが良いでしょう。
理由のひとつは、建て替えのほうが予算的に安く上がる場合が多いからです。
また、構造体をいちから考え直しますので、
つぎはぎのように改築をするよりも強度面で安心感があります。
２）建物が老朽化しているとき
築30～40年近い木造の建物や戦後の材料に恵まれていなかった時期に建てられた建物は、
改築では構造躯体の強度面で不安が残ります。
もちろん、既存の構造を補強するためのさまざまな工法は用意されています。
それでも、断熱性や強度の高さ、費用などを考えると、
建て替えのほうがメリットは多いでしょう。
３）ライフスタイルを変えたいとき
私は「家づくりは夢づくり」であると常々考えています。
注文住宅は自分好みの家を建てられるので、
建て売り住宅よりも家づくりに対する気持ちが高まりますし、
住んでからのあれこれを想像すると夢も広がります。
また、間取りの変わった新しい家に住むことで、
生活様式が変わることもあるでしょう。
良い意味で生活をリセットし、
ライフスタイルを変えたい場合にも建て替えをおすすめします。
以上、建て替えを選ぶための３つの決め手を挙げてみました。
予算だけで決めないこと
考え方はさまざまですけれど、リフォームと建て替えのどちらかを選ぶときに、最初から予算だけで決めないことをおすすめします。
私の経験上、予算の都合だけで選ばなかった方のほうが、長期的に見て良い結果になっているからです。
大手メーカー営業マン時代のエピソード
実例として、神奈川県で営業を担当していた頃のエピソードをご紹介しましょう。
そのお客様は150坪ほどの敷地に建つ広い家にお住まいでした。
家を２世帯住宅にするにあたって、今ある家をリフォームするか、
敷地内の空いた場所に新しく離れの家を建てるかで
悩んでいらっしゃいました。
その時に決め手になったのが
「一緒に住む家族が幸せに暮らせるかどうか」という考え方でした。
同じ敷地内で両家族が暮らしたときに、
お互いの距離感や家族同士の行き来の利便性はどうなるのかを考えたのです。
結局、新しく離れを建てるのではなく、
今ある家を建て替えて縦割りのメゾネット式２世帯住宅にするという結論に達しました。
この例では、建て替えで間取りを大きく変えることができ、
結果的にリフォームよりも安く上がったとはいえ、
最初から予算ありきで決めなかったことが良い結果に結びついたと感じました。
