大手ハウスメーカー元営業マンがお伝えする家づくり成功の法則

家を建てる費用や見積り

注文住宅を検討したら知るべき住宅業界の実態

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家を建てたいと検討した時

「どの業者に依頼すればいいのかわからない…」
「頼んだ業者が欠陥住宅を売りつけてくる建築会社だったらどうしよう…」

など不安を感じた事があるのではないでしょうか?

あなたのお家づくりの不安を、払拭できるように建築会社の特徴と、実態について、記事を書きましたので、是非とも参考にしていただければと思います。

まずは、家を建てる前に、住宅業界の実態について確認していきましょう。

住宅業界の裏側についても、理解しておくことで、より良い住宅会社選びや家づくりができるようになります。

また、うまい話しに惑わされずに済むでしょう。

それでは、住宅業界の実態や裏側について、一つひとつ紹介していきます。

この記事でわかること

  • 住宅業界の実態
  • 住宅会社の特徴
  • 住宅会社のメリット、デメリット

「顧客」のためではなく「ハウスメーカー」のために仕事をする業者もいる


分譲マンション、建売住宅、注文住宅と、さまざまな住宅が販売されています。いずれも高額であり、安い買い物ではありません。

家は、安い買い物ではないからこそ、満足できる内容であれば「良い買い物をした!」「家選びは成功だった!」と喜べます。

しかし、満足できない内容であれば、「こんな家選ばなければよかった!」とひどく後悔することになります。

そして、後悔した家で、毎日生活をしていかなくてはなりません。

「家を売って、新しい家に買い替えをしたい」と考えても、住宅ローンを完済しなくてはいけないため、簡単には売却できない可能性があります。

家は、自分だけでなく家族全員の人生にも影響を与える買い物です。

だからこそ、業者のスタッフや現場の職人に丸投げするのではなく、一緒に家づくりをしていくことが大切になります。

建主側からも積極的に家づくりに参加し、満足できる買い物にしていきましょう。

ただし、注意点があります。

それは、建主側に「良い家づくりをしよう」という気持ちがあっても、現場の下請けは、建主の方ではなく、元請けであるハウスメーカーの方を見て仕事をしていることもあります。

下請け業者は、元請けから報酬をもらい、元請けの指示や計画に沿って作業をします。

そのため、「建主に満足してもらうには、どうしたらいいか?」ではなく、「元請けに満足してもらうには、どうしたらいいか?」と考えてしまうのです。

すべての業者が、このような考え方をしているわけではありませんが、建主ではなく住宅メーカーを見て仕事をしている業者は多いです。

何よりも契約重視の考え方を行う


不動産業界は、契約重視の考え方を持たれた会社がたくさんあります。

もちろん、新規契約をしないと売上が立たず、経営ができなくなるため、重視することは悪いことではありません。

しかし、現場のスタッフにまで契約重視の考え方が蔓延している場合があります。

このような場合、建主が、モデルハウスや建築中の現場を見学しに行くと雰囲気が冷たいものです。

「契約するまでは、連絡が多く、モデルハウスでも時間を割いてくれていたスタッフが、そっけなくなった」など、
という経験をする人は決して少なくありません。

特に、決算前の時期は、ピリピリとした空気を感じるものです。

契約重視、契約至上主義の業者ほど、このような傾向が強くなります。

営業マンやスタッフは、契約目標(ノルマ)を追わなくてはならないため、契約者に対するサポート業務よりも、新規顧客獲得業務の方に時間と労力を割くことになります。

建主は「良い家を建てたい」と考えていても、業者側は「早く次の契約を取りたい」と考えている可能性があり、必ずしも目先の目標や目的が一致しているとは限りません。

満足できる家づくりをしたいのに注文住宅とは言えない注文住宅しか建てられないことも


ハウスメーカーなど、利益を追求する住宅会社は、数を優先して家づくりを進めていきます。

なぜなら、建主の要望に応えようとするほど、効率が悪くなる上に、コストがかかるためです。建築効率が悪くなると数を追えなくなりますし、コストが嵩んでしまうと利益率が低くなってしまいます。

そのため、過剰に利益を追求する会社の注文住宅は、名ばかりの形式になっていることが少なくありません。

「住む人の願いを叶えられる」「家族の要望をカタチにできる」など、注文住宅の方が、お客さんへの訴求はしやすいものです。

お客さんとしても、大切なマイホームなので、できれば家族の要望を反映させたいと考えています。

しかし、用意されているのは、名ばかりの注文住宅です。

  • ベースが決まっていて、変更できる箇所が少ない
  • 間取りや設備など自由に変更しようとすると多額の費用がかかる
  • 細かい希望を伝えると「それはできません」と断られる

などで、満足のいく注文住宅を建てることはできません。

ベースが決まっている注文住宅の場合、次の箇所が考えられます。

  • フローリングや建具の色を変更
  • キッチン、吊戸棚の色を変更
  • 和室を洋室に変更

上記のように、変更できる箇所はかなり限定的です。

このようなケースでも「注文住宅」として売り出していることは少なくありません。

元々、変更希望箇所が少ない建主であればいいですが、そうでない場合は後悔することになるでしょう。

業者が打ち出している注文住宅で、本当に満足できるのか、家族の要望を反映できるのか、考えて選ぶことが大切です。

営業マンは良いことしか言わない


前述の通り、会社の中には建主のためではなく、自社の売上や契約目標のために営業活動をしています。

もちろん、健全な経営をするために目標を達成することは必要ですが、契約や売上至上主義になっているので、「売るためなら何でもあり」という雰囲気になっているケースもあります。

このような業者の営業マンは、基本良いことしか話しません。

仮にリアルなことでも、お客さんに伝えることでネガティブに捉えられそうな内容は、黙っています。

また、見込みが薄いと感じたお客さんは、まったく相手をしてくれないでしょう。

契約を取るこが重視され、専門知識があるお客さんの対応に苦手意識がある。

なぜなら、営業トークが通じず、専門的な質問を返されて困ってしまうためです。

営業マンは時には良いことしか言わないため、営業トークについては話半分くらいで聞いた方がいいでしょう。

家の費用の値引きは必ずしもお得ではない


「最後の1邸なので300万円値引きします」「残り少ないため、値引きができます」

など、値引きをしてくれる業者もあります。買主からすれば、数百万円も金額が安くなるため、値引きは非常に嬉しいものです。

しかし、元々、値引き分を価格に上乗せしている業者もあるため、注意が必要です。

このような業者は、お客さんが他社と競合した場合に、値下げをアピールして契約を取るようにしているのです。

そのため、「なんとか会社の方にかけあって、500万円値引きの許可を得ました」など、演技をしながら営業をしてきます。

もし、お客さんが他社と迷っておらず、値引き前の金額でも販売できそうであれば、500万円も値引きすることはないでしょう。

少しでも多く利益を確保するため、わずかな値引きに抑えるはずです。

そして、「他の家は値引きしていないので、絶対に内緒にしておいてください。周りに広まると値引き分を返してもらわないといけなくなります」など、伝え周囲に広まらないようにするでしょう。

特に、大きな値引き額の場合は、元々、価格に上乗せされている可能性があります。

また、売れ残りは困るため、在庫処分や決算期前に値引きをする業者も多いです。

業者としては、多額のコストをかけて材料仕入れなどを行っているため、売れ残るほど利益を圧迫することになります。この状況を避けるために、値引きをしてでも売り切るのです。

仮に、利益が出なかったとしてもコスト分の回収はできます。

業者が値引きをするのには、このような背景があることを理解しておきましょう。

■素人目では品質の善し悪しはわからない
建主が家づくりを依頼するのは、ハウスメーカーなどの業者ですが、その業者が建築工事をするわけではありません。

工事をするのは、そのハウスメーカーから委託された下請け業者です。

自社施工をアピールしている業者でも、細かい作業部分を外注業者に委託していたりします。

これは、大手ハウスメーカーでも同様です。どれだけ有名なハウスメーカーで家づくりをする場合も、下請け業者や孫請け業者が施工に加わると認識しておきましょう。

「大手ハウスメーカーだから安心」「自社施工であれば、下請けは入らない」など、必ずしもそうではありません。

建築工事の大部分を下請けや孫請けが担当する場合は、元請けのハウスメーカーよりも、下請けや孫請けの実績に注目をする必要があります。

営業マンにそのことを尋ねると、「下請けや孫請けが対応しますが、工事内容はマニュアル化されていますし、大手のスタッフが管理するので安心です」というような返答をしてきます。

確かに、大手が監理をしていれば安心ですが、実際に工事をするのは下請けや孫請けの人です。

その人たちの知識や技術レベル、熱意によって品質が大きく変わってきます。

しかし、どのような品質かは、素人では判断が難しいですし、家づくりの根幹となる大事な工事は、多くが表から見えない部分です。

家づくりで失敗しないために覚えておきたい基礎的知識


家づくりに関わる業者は、大きく分けて4つあります。

住宅会社の種類

  • 工務店
  • 建築会社
  • 設計事務所
  • ハウスメーカー

などがあります。

それぞれの主な特徴やメリットについて、確認していきましょう。

ハウスメーカー

中堅〜大手、輸入住宅を取り扱うメーカーなど、さまざまなハウスメーカーがあります。

ハウスメーカー 特徴や費用
一条工務店 一条工務店の特徴や費用を見てみる
木下工務店 一条工務店の特徴や費用を見てみる
住友不動産 住友不動産の特徴や費用を見てみる
住友林業 住友林業の特徴や費用を見てみる
セキスイハイム セキスイハイムの特徴や費用を見てみる
タマホーム タマホームの特徴や費用を見てみる
パナソニックホームズ パナソニックホームズの特徴や費用を見てみる
ヘーベルハウス ヘーベルハウスの特徴や費用を見てみる
ミサワホーム ミサワホームの特徴や費用を見てみる
三井ホーム 三井ホームの特徴や費用を見てみる


など、建売住宅だけを取り扱うメーカーもあれば、建売住宅と注文住宅を提供しているメーカーもあります。

全国各地に展開しているメーカーが多く、一括仕入れ・大量生産をしています。各地に営業所があるため、入居後のアフターサービスも充実していることが多いです。

商品企画や研究、開発に力を入れており、耐震性や耐久性が優れた家づくりができます。

規模が大きいハウスメーカーが多いため、長期にわたり安心が続きます。

工務店

ハウスメーカーが全国各地で展開しているのに対し、工務店は地域密着型で営業をしています。

昔ながらの親方気質の職人さんも多いです。

規模が小さいために、融通が利きやすいことも特徴と言えます。

工法などは限られますが、間取りや設備などは変更がしやすく、家族の要望を反映させることが可能です。

価格が安い上に、入居後も迅速なアフターサービスが期待できることも、工務店の魅力です。

設計事務所

設計事務所は、その名の通り、建物の設計やデザインを専門的に行う事務所のことです。

設計事務所に家づくりを依頼することで、注文住宅を建てることができます。

設計のプロということもあり、細かい部分まで希望を反映できることが魅力です。設計事務所へ依頼をすると設計料はかかってしまいますが、狭小地や変形地にも適した家づくりができます。

また、現場監理も行うため、手抜き工事を防ぐことが可能です。

ハウスメーカーや工務店よりも、費用は高くなりがちですが、こだわったマイホームを建てることができます。

建築会社

建築会社は、実際に現場で家づくりをする業者です。

ハウスメーカーや工務店、設計事務所などの下請けや孫請けとして、工事を行います。

家の品質に直接関わる業者なので、家づくりを依頼する際は、どんな建築会社が対応するのかチェックが必要です。どんなに有名なハウスメーカーに依頼したとしても、建築会社が無名で実績がなければ心配です。

非常に多くの建築会社があり、それぞれで実績も異なるため、実績や評判などを確認しましょう。

住宅業界はクレームが多い業界だから業者の選び方に注意


昔から、住宅業界はクレーム産業と言われています。

買主は、高額な買い物で期待が大きい分、少しでもイメージと違う点があるとクレームになりやすいです。

また、売主は、契約をするために過剰な営業トークをすることがあり、「言った言わない」で揉めることが少なくありません。

買主が売主に対して、不信感を抱くと、「騙されたのではないか?」「説明されてないことがあるのでは?」など、より不安になっていきます。。

このような業者であることを理解し、クレームやトラブルにならないよう、次の項目が重要になってきます。

  • 慎重に業者選びをする
  • 担当者に何度も確認をする
  • 時間をかけ入念な計画を立てる
  • 間取りや設備は実物を確認する
  • 日当たりや風通し、騒音など何度も確認する

などが大切になります。

素敵なお家づくりのために


注文住宅の建築は人生の大きな買い物上位を占める方がほとんどだと思います。

後悔しない為に、あなた自身が知識をつけることを強くおすすめします。

そうすることで、騙されずに、良い住宅会社を素敵なお家を建てる事ができるでしょう!

私のブログでは注文住宅に特化した記事を書いていますので、あなたの注文住宅計画のヒントになればとうれしく思います。

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